2023.11.22 更新

自分たちが楽しいと思う時間を、
ただみんなと共有したい。

自転車で河川敷に出かけ、テントやレジャーシートを広げて、コーヒーを飲んだり音楽を聴いたりしながらのんびり過ごす。そんな個人的な楽しみをSNSで発信したら面白いんじゃないか?と活動をはじめたのが、佐久間さんご夫婦です。主催されている「#coffeeriverside」という河川敷での企画に参加し、活動をはじめられた経緯と、自転車への思いをお聞きしました。

profile
profile楽しい自転舎
佐久間 正洋さん 佳代さん
正梧くん 乃々佳ちゃん ご一家

ご夫婦ともに1981年生まれ。正洋さんは兵庫県川西市出身。佳代さんは兵庫県伊丹市出身。それぞれ会社員として働く傍ら、「楽しい自転舎」の屋号でInstagramにて自転車の楽しみを発信。自転車で河川敷に集いのどかなひとときを過ごす「#coffeeriverside」を不定期で開催している。当初は夫婦での活動だったが、2022年に双子が生まれて4人のチームに。

前編の「佐久間ファミリー」

  1. 待ち合わせは河川敷
  2. 2人の趣味からはじまった「楽しい自転舎」
  3. コーヒーがなくても「#coffeeriverside」

残暑が一段落して、カラッと心地の良い風が吹いた9月下旬の日曜日。佐久間さんが「#coffeeriverside」を開催すると聞いて、Cyclingood取材班は大阪府と兵庫県にまたがって流れる猪名川の河川敷にやって来ました。日差しに暑さは残るものの、真上に高速道路が通っているおかげで大きな日陰ができ、風が吹くと涼しさを感じられます。
散歩やジョギング中の方、朝練に来た少年野球の団体...、にぎやかな景色の中に、ロードバイク3人組の女性の姿が。もしかして?と思って話しかけるとやっぱり!「Instagramで『#coffeeriverside』を知って、近所だから来てみたんです」とのこと。初参加だという彼女たちと一緒に待っていると、佐久間さんご家族が登場しました。

双子を乗せて登場。前が正梧くん、後ろが乃々佳ちゃん

早速、慣れた手つきでパッキングしてある荷物からレジャーシートやお菓子を取り出し、ポータブルスピーカーから静かに音楽を流す佐久間さん。他の参加者もちらほら集まってきて、いつの間にか「#coffeeriverside」のはじまりです。
このゆるやかな流れに乗って、1歳半になる双子の正梧くんと乃々佳ちゃんと遊びながら、「楽しい自転舎」が生まれた経緯について聞いてみます。

Cyclingood
実はほんの5日前、「取材させてもらえませんか」とご連絡したところ、「それなら『#coffeeriverside』をやりましょう」と言ってくださったのですよね。本日はありがとうございます。
正洋さん
「楽しい自転舎」は私たち個人の活動ですから、フットワークは軽いです。コロナ禍や妻の妊娠・出産でしばらく休止していましたが、もともと"その月の最終日曜日"に開催していたので、良いタイミングでのご連絡でした。

Cyclingood
まずは、お二人が自転車の楽しさを感じられたきっかけを教えていただけますか?
正洋さん
私のアウトドア好きが高じて、2016年頃に砂利道や山道も走れるグラベルロードバイクを購入しました。クルマを使わなくても、バイクパッキングすれば身体一つでキャンプに出かけられ、その身軽さにハマりました。
Cyclingood
正洋さんはアウトドアの相棒として自転車に乗りはじめたのですね。
正洋さん
ギアをいじるのも好きで、乗り方もカスタマイズも自由度の高い自転車は性に合っていました。その頃に妻と出会い、一緒に自転車で出かけて、河川敷でコーヒーを飲んだりするようになりました。
佳代さん
彼の影響で自転車を買ってみたら、意外と楽しくて。近場に出かけたり、クルマで目的地に移動してから自転車で走ったり。どちらかといえばインドア派でしたが、自分のペースで走れる楽しさがとても新鮮でした。

Cyclingood
そこからどのように「楽しい自転舎」が生まれたのですか?
正洋さん
「自転車を趣味にする」というと、レースに出たり長距離を走ったりする本格的な乗り方が一般的かもしれませんが、自転車で走って、自然の中でのんびり過ごす時間が私たちには心地よくて。こんな楽しみ方もアリじゃないか?と思って、SNSで発信してみることにしました。2019年にInstagramで「楽しい自転舎」のアカウントを作り、活動をスタートしました。
佳代さん
そのSNSアカウントで、河川敷での集いを告知する際に「#coffeeriverside」のタグをつけて写真を投稿しました。すると友人が来てくれるようになり、開催を重ねるうちに他の方も「SNSで見かけて」と参加してくださるように。今では大阪や京都から自転車を走らせて来てくださる方もいて、こんなに反響があるのかと私たちの方が驚いています。
Cyclingood
今お話している間にもどんどん人が集まっていますが、「#coffeeriverside」はどんなイベントなのでしょう。
正洋さん
イベントというより、本当に2人の趣味の延長です。何をするか決まっていないし、ルールもありません。おしゃべりしても、ぼんやりしても、いつ帰ってもいい。自転車でふらっと集まって、日曜の朝のちょっと非日常の空間を自由に過ごしているだけなんです。
佳代さん
コーヒーって冠していますが、実は私、コーヒー飲めないんですよ。それくらいアバウトで、何をしてもいい場所です。今日は手作りのお菓子を持ってきてくれた方がいるので、みんなで一緒にいただきました。

Cyclingood
集まった人それぞれが、自由に作り上げていく空間なのですね。
佳代さん
そうですね。「楽しい自転舎」のロゴも手書きですし、Tシャツや看板も私が作りました。コロナ禍で開催が難しい時期に配布をはじめた、小冊子ZINE(ジン)も手作り。私たちの活動は何でも手作りですね。

ご夫婦の趣味の時間からはじまった「楽しい自転舎」。
後半は、ライフスタイルが大きく変わった佐久間さんご家族と自転車の関わりについて、そして参加者の皆さんの声もお届けします。

おすすめコンテンツ Life