岡山県真庭市 自転車の街づくり 3

岡山県真庭市 自転車の街づくり 3「すべては、この街を感じることからはじまる。」

岡山県真庭市 自転車の街づくり 3「すべては、この街を感じることからはじまる。」

2015.06.26 更新

道の駅に隣接するホテルの大広間に並ぶ、4つの大きなテーブル。
その上には大きな白紙の紙とふせん、カラフルなペン、マップが置かれています。
チームごとに席についたら、いよいよ会議がスタート。
進行役から「まずはチェックしてきたことをこの大きな紙にまとめてください」とアナウンスされ、チームごとに取りかかっていきます。

どのチームも真剣に、かつ楽しそうにさまざまな意見を交わしています。
「ここ、しんどかったあ」「ここは気持ちよかったよね」と、この日の体験を振り返りながらふせんにひとつずつ気づいたことを書いていきます。

今回の目的は標識や路面状況など、どちらかというとインフラ的な要素の見直しが中心でしたが、皆さんそれだけでなく、このサイクリングロードを誰もが利用でき、より便利に、快適にするには何が欠けているのかについても考えている様子。 30分のまとめ時間の後、各チームから順次発表です。

半周ずつ、2チームが同じルートを辿っているため、
気づいた点にはいくつか重複する箇所がありました。
アスファルトがひび割れているところ、
直角に曲がった先の坂道が急斜面になるため事前のサインが必要、
標識の位置が高すぎる、
側溝にふたがないところがあり危険…などなど。
しかし、発表が進むにつれて、「もっとこうすればみんなにやさしく、楽しんでもらえる」というアイデアが目立ってきました。

「このコースは時計回りでも反時計回りでもどちらからでも走れるため、それぞれに景色が変わりますよね。どちら側からでも“ここが絶景ポイント”とわかるようにすれば、より真庭の自然を楽しんでもらえると思います」
「帰りの上り坂がキツくて、子どもにはムリだと思いました。
そこで、真庭市観光キャラクター『まにぞう』を目印のサインに使って、楽しく自転車に乗ってもらえる仕掛けを作ったり、ファミリー用のコースを作るのもいいと思いました」
「真庭には日本名水百選に選ばれた『塩釜の冷泉』があります。
あそこを給水スポットとして活用できるといいですね」
「茅部野休憩所がわかりにくいし、せっかくの絶景ポイントということにも気づきにくい。自撮りができるようなスマホスタンドを用意してあげるなど、行動を促せるといいのでは」
「自動販売機・トイレ・食事スポットなどがわかるサイクリング用のスマホアプリがあると、迷ったときのナビゲーションにも活用できますよね」
「ジャージー牛のマンホールをマップに掲載して探してもらうなど、ゲーム的な遊びも取り入れてみては」
と、尽きることなくさまざまな意見が飛び交い、
真庭市だからこそのサービスや環境整備に話が広がっていきました。

今回、何よりも印象的だったのは、せっかくのサイクリングロードをもっと活用して、自分たちの住む街をより良くしたい、
そして住民を含める多くの人にこの素晴らしさを感じてほしい、
という参加者ひとり一人の誇りと情熱です。
散走フォーラムをきっかけに、「自分たちが感じる真庭の魅力」に
真面目に向き合い、回を重ねるごとにその魅力を発掘してきました。

新しい観光施設があるわけではないけれど、
自然も、文化も、食べ物も、人も、すべてがどんな観光施設にも負けない宝であること、それらを一番感じてもらうには、自転車というツールが最適であることは間違いのない答え。

一度でも真庭の風に吹かれてみれば感じるこの気持ち良さを
多くの人に届けるために、この取り組みは今後も続いていきます。