自転車を活用した「健康づくり事業」❶

自転車を活用した「健康づくり事業」❶

自転車を活用した「健康づくり事業」❶

2018.02.16 更新

岡山県真庭市の健康福祉部健康推進課が、自転車を活用した住民向けの健康づくりに取り組まれています。
3カ月を1期間としてメンバーを募り、自転車を貸与して日々の生活に自転車を活用してもらうとともに、
月に一度はみんなで集まり、健康教室やサイクリングを実施されている様子。このような活動には比較的年配の方が参加されるケースが多いですが、この事業ではあえて「35歳以上」として子育て世代にも参加しやすい内容にされています。
その狙いや活動の中身を確かめるべく、第3期モニターの最終日にうかがいました。

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真庭市役所 健康福祉部 健康推進課による
「自転車を活用した健康づくり事業」
地域住民に健康づくりを推進するため、自転車を活用したプログラムを提供。2016年に第1期、2017年に第2期・第3期を各3カ月(第1期のみ6カ月)で実施した。プログラムは1カ月に一度、参加者が集まって体調チェック、大学講師による健康教室、サイクリングを行う内容で、理論と実践を兼ね備えているのが特徴。また、35歳以上の子育て世代を対象にし、そのフォロー体制にも注力している。

≪前編のお話≫

  1. まずは健康診断からプログラムがスタート。
  2. 大学の先生から直接学べる健康教室。
  3. 子どもたちを安心して任せられる万全のサポート。
  4. さあみんなでサイクリング。ところが…。

「今年はいつもより寒波が来るのが早いですね」
と地元の方がおっしゃるほど、冷え込みがきつい2017年11月某日。
小雨がぱらつく曇天の中を、朝から次々と住民の方がやってきます。
ここは岡山県の県北に位置する真庭市の北房文化センター。
集まっているのは10時からはじまる「自転車を活用した健康づくり教室」
第3期モニターの方で、この日が3カ月にわたるプログラムの最終日。
「午後からのサイクリングに行けるかな?」と
健康推進課スタッフの皆さんは、ときおり空を見上げています。

10時前から続々と集まって来られた参加者の皆さんは、
年代の幅があるもののお子さん連れのファミリーが目立っています。
子どもたちもこの場に慣れた雰囲気で、
それぞれがめいめいに自由に遊び、お父さん、お母さんたちは順次健康診断へ。
血圧を計り、体重・体脂肪の計測を済ませて
いよいよプログラムがスタート。
まずは川崎医療福祉大学の藤原有子先生による健康教室です。

「皆さん、自転車に乗られていますか?」という藤原先生の問いかけに
うんうんとうなずく参加者の皆さん。
「どんな気分でどんな風に乗っていますか?」という質問に、
「子どもと一緒なのでゆっくり走っています」
「通勤に使っています。行きは爽快なのですが、帰りは上り坂で疲れます」
「気分がすっきりしますね。町の新たな発見があります」
というさまざまな声が。

そこで藤原先生、「運動には強度が必要になります。
自分にとってちょうどいい運動強度を知る目安は脈拍でわかります。
みんなで計ってみましょうか」と、まずは1分間座って計測。そして立って1分間計測。
「脈拍は心臓の拍動です。個人ごとに運動強度の目安となる心拍数を算出する
計算式があるので、それを参考に強度を意識するのがおすすめです」。
心拍数を上げ下げすることを意識することで、インターバルトレーニングとなり
運動効果を発揮しやすいそう。
藤原先生のお話では「おしゃべりできて、ちょっとキツい」というのが
理想の運動強度だそうです。

次にみんなで自重トレーニングにトライ。
先生が用意したメニューは「胸」「二の腕」「背中」「お腹」「お尻」「足」のパーツ別で、
まずは10回、呼吸を止めないようにという指導のもと、みんなで一つひとつがんばります。
簡単そうに見えてかなりキツいメニューもあるようで、皆さん結構真剣。
藤原先生は「自転車運動は両手足とお尻の5点で身体を支える運動のため
どこかに偏らないように保つバランスが必要です。
さらに、身体の大きな筋肉を使えると脂肪を燃やす力が高まるため、
ぜひともこの自重トレーニングを日々行って、
自転車をうまく乗りこなせるようにしてくださいね」とアドバイス。
たとえば歯みがきをしながらかかとを素早く上げてお尻をキュッと締めるという運動を
毎日行うだけでも、ふくらはぎのトレーニングになるそうです。

運動教室が終わるとお昼休憩をはさんで、お待ちかねのサイクリングタイムに。
とちょっとその前に、ご紹介しておきたいのが「お子さんたち」です。
実は先ほどの運動教室中も子どもたちは別部屋で、スポーツ推進委員と一緒に運動遊びタイム。
午後から大人は皆サイクリングに出発しますが、
子どもたちはここに残って保育士資格をもつスタッフと一緒に遊んで過ごします。
こういうケアがあると、親御さんも安心してサイクリングに出かけられますね。

さて、サイクリングに向かう大人の参加メンバーは
防寒ウェアに身を包み、スタンバイOKの状態。
地元の自転車屋さんによる手厚いフォローもあり、安心して出発できます。
自然豊かな北房地域を男性と女性の2チームに分かれて約10キロを走るプランですが、
気になる天候は小雨が降るあいにくの状況。
「まずは毘沙門の滝まで行ってみましょう」という健康推進課の皆さんの判断で、
それぞれが愛車でレッツゴー。
風や雨が気になるものの、ときおり晴れ間がのぞく不安定な天候の中、
川沿いの道を過ぎ、住宅地を抜けて毘沙門の滝をめざします。

滝に到着すると自転車を置いて、少しだけ滝を見学できるルートを散策。
木々に囲まれた静かな小道を小川に沿って歩きます。
澄んだ空気が気持ちよく、わずか10分ほどの散策でもリフレッシュできた気分に。
ここからもっと走る予定でしたが
天候を考え「ここから北房文化センターに戻りましょう」と予定を変更することに。
みんなとの最後のサイクリングなのに残念ですが仕方ない。
気持ちを切り替えて、北房文化センターに戻ります。

全員が北房文化センターに到着して休憩した後、健康推進課のスタッフから連絡事項を伝達され
この日のプログラムは終了。
いったい参加者の皆さんにとってどのような活動になっていたのでしょうか。
また健康推進課の皆さんはなぜこのようなプログラムを提供しているのでしょうか。
気になる皆さんの声は、後編で!