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2022.03.02 更新

いつまでも老けたくないというのは誰しも抱く思い。
高級な美容液を使ったり、ジム通いでスリムなボディを
手に入れるのも方法ですが、
自転車運動でも老化予防に効果が。
細胞から衰えさせないために、
データをもとに老化の実態から理解していきましょう。

監修:東海大学 健康学部 健康マネジメント学科 石井 直明 教授

Health Interview

生理機能の加齢による低下

私たちの身体は、加齢とともにどのくらい機能が低下していくのでしょうか。
30歳の機能を100%としたこのデータでは、50歳を過ぎた頃から
神経伝導速度・ 基礎代謝率・肺活量が低下
していくのがわかります。
細胞の機能低下が身体機能の低下をもたらし、
ようやく私たちは「衰えた」と自覚するようになるのだと考えられます。

生活習慣病と疾患の関係

中高年期以降に増えていく生活習慣病。
老化の進行に深く関わる生活習慣病を防ぐためには
日々の健康管理がとても重要です。
この図にあるように、加齢や遺伝という身体の状況に、
乱れた生活習慣が加わると細胞を酸化・糖化させ、
生活習慣病へ、多様な疾患へ。
「年だから病気になっても仕方ない」とつい思いがちですが、
その病気を引き起こしているそもそもの要因は、
食事を含めた日頃の生活の積み重ねにある
ことがわかります。

介護が必要となった原因

こちらは近年の介護が必要になった要因で
運動器の疾患を示すオレンジ部分の「骨折・転倒」と「関節疾患」を
合わせると全体の1/4に。
「寝たきりになりたくない」「家族に介護の世話をかけたくない」という
願いをかなえるには、まず転倒や骨折を防ぐ強い脚筋力をつけておく必要があります。

自転車愛好者とそうでない人の脚筋力の比較

こちらは自転車愛好家とそうでない人の脚筋力の比較です。
左側の膝伸展力とは、
立ち上がりや歩行に関わる膝を伸ばす筋力の強さを表し、
右側のグラフは30秒間に
何回椅子から立ち上がることができるかを測ったもので 、
いずれも60代を中心とした被験者ながら
自転車愛好家の下肢筋力が高くなっています。

通勤時に「クルマや公共交通機関のみ」を利用する場合と
「自転車」を利用する場合の心臓疾患による
死亡/発症リスク

こちらはイギリスで発表された研究結果で 、
日頃の通勤にクルマや電車を使っている人に比べ 、
自転車を利用した通勤手段の人の方が、
日々の活動量によって
心臓病の発症を抑制できる可能性が高い
結果になっています。

まさに、自分らしい人生を歩く力とも言える脚筋力。
自転車運動をしている人は年齢に関わらず強い脚力を身につけ、
移動機能が低下するロコモティブシンドロームになりにくい
身体になっていることが予測されます。
また通勤に自転車を使用している人は心疾患の発症リスクが低く、
これが人生を長く楽しむ身体づくりに
貢献しているのではないでしょうか。

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