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2021.10.13 更新

私たちの身体のすべての臓器や骨、
髪や肌にも栄養を行き渡らせ、
病気予防や健康維持を支えている血管、そして血液。
これらの働きを確認しながら、
血管の働きを改善させる有酸素運動・
自転車運動の効果について解説します。

監修:立命館大学 スポーツ健康科学部 医学博士 家光 素行 教授

Health Interview

体内を循環する血液の働き

まずは体内で血液がどのようにめぐっているのかを確認します。
呼吸によって体内に入った酸素は、肺から血液中に取り込まれ、
心臓の収縮運動によって全身に運ばれます。

動脈と静脈の間にある毛細血管にたどり着くと、
血液から細胞へと酸素や栄養を届け、
不要になった二酸化炭素や老廃物を回収。
老廃物は腎臓でろ過され、尿として体外へ、
二酸化炭素は呼気として体外へ排出されます。

血液は運び屋として身体の隅々まで酸素と栄養を供給し、
私たちの健康と良好なコンディションを支えています。

血流の勢いは心臓から遠いほど弱まり、
重力によって下半身に血液が滞りやすくなります。
身体の中でも足がむくみやすいのはこのためです。

下半身での血液の停滞を抑制するのが
ふくらはぎを収縮・弛緩して血液を心臓へと押し流す筋ポンプ作用
自転車運動では、主にペダルの一番高い位置から低い位置へとこぐ際に
ふくらはぎの筋肉が収縮、一番低い位置から高い位置へと戻ってくるときは
弛緩するという特性があります。

ペダリング中は大腿筋をはじめ
下半身の多様な筋肉を常時動かしている
ため、
筋ポンプ作用を促進しやすい、
つまりは血液を押し戻して
むくみを防ぎやすい運動である
と考えられています。

老化によって減少する毛細血管

全身にはりめぐらされた血管のうち、
99%を占めると言われる毛細血管。
細胞に酸素や栄養を届け、
二酸化炭素や老廃物を回収する重要な役割を担う毛細血管は、
加齢によって減少していきます。

30〜44歳と75〜89歳を比べると、
その量は約3分の1にまで減少。
毛細血管が減少すると全身に酸素や栄養が行き渡らず、
さまざまな不調や疾患を引き起こします。

有酸素運動による
cfPWV値(動脈壁の硬さの指標)の変化

このデータは、運動習慣のない中高齢者に、
週3回、1日45分間の有酸素性トレーニングを
8週間行ってもらった結果です。
8週間で徐々に動脈壁の硬さの指標であるcfPWV値が低下。
これは血管が柔らかくなっていることを示しています。

この結果から、運動によって血管が修復することは明らかであり、
さらに血流の向上から、毛細血管の延伸・新生などの
好循環が生まれていく
と期待できます。

血管の状態を自覚することはできませんが、
自転車などの有酸素運動によって毛細血管の減少や
損傷が改善されるという見えない効果があると知れば、
階段を上がるときにハアハアと息が上がっても、
全身に新鮮な酸素を含んだ血液がめぐっているのだと
好意的に受け止められそうですね。