花王和歌山工場の「自転車通勤モニター」❷

花王和歌山工場の「自転車通勤モニター」❷

花王和歌山工場の「自転車通勤モニター」❷

2017.06.23 更新

従業員の健康面を配慮することによって、経営面の成果をめざす「健康経営」という考え方。
日本でも健康経営に取り組む企業が増える中、いち早く「健康宣言」を発行し、エリアの特性に応じた健康づくりに取り組んでいるのが花王さんです。今回お伺いした花王和歌山工場さんでは、健康相談室の女性4名が中心となり、各種セミナーやイベントなどさまざまなプログラムを提供。そのプログラムのひとつが自転車通勤モニターでした。従業員の健康づくりに自転車を活用する取り組みについて、その思いと成果をお聞きしました。

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花王和歌山工場の自転車通勤健康プログラム
従業員の健康づくりの一環として、2016年3月・9月の2回にわたりスポーツバイクによる自転車通勤健康プログラムを実施。3カ月間、各20名が参加したこの取り組みには、花王和歌山工場の健康相談室のスタッフによる積極的な働きかけに加え、地元の自転車販売店による自転車貸与と紀の川エリア観光サイクリング推進協議会や地元のサイクリングクラブによる走行イベントサポートもあり、参加した従業員一同満足度の高い結果に。運動不足を自覚しながらも「運動をする時間がない」という状況に対し、通勤を自転車に変えるという運動習慣のきっかけづくりを果たした。
Cyclingood
自転車通勤モニターの実施にあたり、
参加者に配慮されたことはありますか?
花王
和歌山工場さん
通勤手当に関する制度ですね。弊社には、以前より健康相談室が人事総務グループにお願いして新設してもらった「健康づくり通勤制度」があります。これは少しでも運動機会を設けるために、自転車通勤とクルマ通勤の併用を認めた制度になっています。
普段は自転車通勤だけど、雨の日や帰りに買い物に寄りたい人は
抵抗なくクルマを使えるというルールにすることで、
自転車通勤に対する不安のひとつを解消しました。
この制度を、今回の自転車通勤モニターの希望者にも適用したのです。
Cyclingood
それは参加者にとって大きな安心材料ですね。
花王
和歌山工場さん
今後また自転車通勤モニターを実施していくのかは未定ですし、この制度についても見直しが入るかもしれません。1,900人の従業員のうち参加者はわずか40名ですから今回のことで劇的な変化が起こったわけでもないです。
それでもモニター終了後に自転車を購入した参加者は7割にも。
「自転車って楽しい」「自転車通勤がいい」と感じた人が増えたことに間違いはないので、今後サイクリングイベントなどを積極的に取り入れて、この楽しさをさらに多くの従業員に広げていきたいと考えています。

自転車通勤モニターの参加者はスポーツバイク未経験者がほとんどで
変速機の使い方など乗り方を知らない状況だったそうです。
それが通勤に使用していくうちに、みな一同に「自転車って楽しい!」と
みるみる変化していかれたそう。
坂の多い和歌山の地形にも「ママチャリだと絶対無理な坂もスイスイ上れた」
とうれしい驚きが。

それではここでスポーツバイクは未経験だったという
3名の参加者にインタビューしてみます。

技術開発センター
基幹技術グループ(自動化・システム)
島﨑 誠次さん

Q.1 なぜ自転車通勤モニターに参加されたのですか?
単身赴任で和歌山に来まして、スポーツバイクで走っている人を目にすることが増えたような気がしていました。みんな颯爽と走って気持ち良さそうだし、いつかは欲しいなと。それに運動不足を自覚していたので何かはじめなければと思っていました。そんなときにこのモニターのことを聞きつけ、迷わず応募しました。
Q.2スポーツバイク初体験とのことですが、いかがでしたか?
この軽さとスピード感が最高でした。乗ることそのものが楽しみになって、今では休日にも結構走ってます。この前は二川ダムまで往復120km、約8時間かけて行ってきました。ひとりなので休日は家にこもりがちになるため、この町を楽しむいいパートナーができたと感じています。
Q.3それはすごいですね。では仕事での変化はありましたか?
ええ、ありました。クルマ通勤のときは朝出社してもなんだかイライラしがちでしたが、自転車だとまったく違います。頭も気分もスッキリして仕事に取り組めるようになりました。私は1日中パソコンに向かう仕事なので身体を動かす機会が少なく、行き帰りのペダリングがオンとオフの切り替えになり、心身のバランスが上手く取れるようになったと感じています。
Q.4今後はどんな風に自転車を使っていきたいですか?
クルマと違って自転車なら裏道を通って思わぬ場所に行き着くことがあります。そんな偶然性も楽しいですし、いつかは高野山をめざしてみたいですね。和歌山で暮らせるこの機会に、自転車だからこその町の深掘りを楽しみたいと思います。

化学品PRD 油脂・機能品
山本 豊さん

Q.1なぜ自転車通勤モニターに参加されたのですか?
定年を控えて、何か新しい趣味を探したい、できるならば健康づくりを兼ねられるものがいいと常々思っていました。もともとクルマなどのメカニック系が好きなこともあり、実は自転車も興味の対象でした。そんな矢先にこのモニターのことを知り、ちょうどいいタイミングだと参加を決めました。
Q.2実際に乗ってみていかがでしたか?
クルマの運転も好きなんですけど、身体にいいことをしてるという実感、そしてクルマとは見える景色がまったく違うことに驚きました。40年も同じ道をクルマで走って見てきた景色ですよ。それに気持ちのままに止まって、写真を撮って、また走ってという自由さも気に入っています。
Q.3通勤以外ではどのように活用されていますか?
職場の自転車愛好家の人の誘いで、みんなで吉野山などへよくツーリングに行ってます。みんなレース志向のロードレーサーなのでついて行くのに精いっぱい。ホント毎回大変ですが、仲間が増えたことが何よりうれしくて、自転車をはじめて良かったと心底感じています。
Q.4今後は、どんな風に自転車を使っていきたいですか?
私も彼らに影響を受けてロードバイクを購入しようかと考えはじめています。仕事に対する集中力や効率が上がったような気がしますし、運動する習慣が自然にできたことも良かったと思います。定年後は自転車で日本一周をしてみたいと思うようになり、人生の楽しみが大きく開いたようでうれしいです。

ハウスホールド研究所
松本 千賀子さん

Q.1なぜ自転車通勤モニターに参加されたのですか?
自転車といえばママチャリしか乗ったことがなく、スポーツバイクにはまったく無縁でこのモニターについても強く参加を希望してたわけではありませんでした。ところが知人に「松本さんなら絶対大丈夫!」と背中を押され、試乗してみたところ「あれ?私でも乗れるかも」と。ここから私の自転車熱が高まっていきました。
Q.2自転車の何がそんなに良かったのでしょう?
まずは上り坂の快適さです。もうママチャリとは別の乗り物ですね。変速機を使うことで、あんなにハアハアと立ちこぎでノロノロと進んでいた坂が、ツラさを感じることなくスーッと上っていけたのは衝撃でした。足取りも軽く、渋滞中のクルマを横目に見ながらスイスイ走り抜けていけるのもなかなかいい気分です。
Q.3自転車に乗り始めて何か変化はありましたか?
私は手足が冷える体質で、冬場はいつも冷え症で悩まされていたのですが、この冬は悩むことがありませんでした。おそらく自転車通勤で血のめぐりがよくなって冷え症が改善されたのだと思っています。それにいつも冬場は2~3kg体重が増えていたのが今回は増加せず、身体が軽くなって動きも軽快になりました。
Q.4通勤以外でどんな風に自転車を活用されていますか?
遠出をしたことはまだありませんが、休日にちょっと時間があるとついつい乗ってますね。近場のスイーツを食べに行ったりしながら「こんなお店がある」という発見があるのも楽しいです。周囲の人に「アクティブになったね」と言われるようになり、本当に自転車のある生活に出会えてよかったと思っています。

伝わりましたでしょうか、この3名の自転車への思い。
一度も乗ったことのないスポーツバイクに「まず乗ってみる」という体験をしてみたことで
日々のちょっとした楽しさや気持ち良さが大きくふくらんだことは間違いないようです。
健康習慣は楽しさから。それが意欲や気持ちの余裕につながるという
花王和歌山工場さんの強い信念が、従業員の方にゆっくりと、でも確かに浸透していることが
この3名のお話からも感じられました。

最後にひとつお知らせしておくと、
トップ画像に使用している5名の方が森の中にいるようなシーン、
実はここ、健康相談室の皆さんの働きかけで作ったウォーキングコースです。
昼食後に少し歩いてリフレッシュするには最高の環境。
こうしたひとつ一つの地に足のついた取り組みに、花王和歌山工場さんの
健康づくりに対するやさしさと情熱が伝わってきました。
皆さん、これからも自転車のある生活を楽しんでくださいね。

ここまでやってる!花王和歌山工場さんの健康づくり

②花王健康ごはん

花王さんが長年にわたって研究してきた「しっかり食べて太りにくい食事」の成果を、「花王健康ごはん」として社員食堂で提供。内臓脂肪を減らすだけでなく、食生活の改善にも効果がでているそうです。日替わりでメニューが変わり、豆腐や煮物などの多彩な副菜から選べるのも魅力。食事も大切にする花王さんの健康づくりの考えが表れていますね。